自分の曲がそんなに好きじゃない
ようやく日付が12月26日に変わった。
とても迷惑なことで、昨日は外を歩けば皆浮かれているし、キャバクラのキャッチはしつこいし、個人のどうのこうのを無視して街はクリスマスムード一色であった。
これから後5日ほどで大晦日、元旦と年末年始の行事が待ち遠しであるが、そんなことは忘れているかのようにクリスマスはクリスマスとして盛り上がる。
ハロウィーンやクリスマスは事前準備に1ヶ月ほどあるのに対して、その後の大晦日、元日はクリスマスから5日ほどしかない。イベントを渋滞させるのも程々にしてほしい。
ちなみにクリスマスはガトーショコラを焼いて食べた。
さて、これから怒涛の年末年始だが、皆様いかがお過ごしだろうか。齋藤アユムだ。
今回は枕を完全に無視して、「自分の曲に対する思い」を書いてみたいと思う。
実は、私は自分の曲がそんなに好きじゃない。
今まで数百曲は確実に作ってきたが、その中で今でも「曲として」好きなものは殆ど無いと言っていいと思う。これはどうしてなのかを探っていくのが今回の目的である。
聴きすぎたから
この理由は大いに考えられる。
なにせ、自分の曲というのは作曲の段階で何回も聴き返すのが普通であるし、私は自分でミキシングやマスタリングという仕上げの作業までやるので、恐らく数百回、曲によっては数千回は聴くことになる。
どんな好きな食べ物でも1日3食1ヶ月も食べ続ければ飽きるのと同じように、好きな音楽も何回も聴いていたら飽きる。
作る過程で何回も聴くことになるため、公開するときには好きじゃなくてっていてもおかしくない。
自分の好きな曲を必ずしも要求されないから
私は仕事としても音楽を作ることがあるが、その時には自分の好みではなくクライアントの好みに準拠して曲を書くことになる。
仕事で作った曲の中で、我ながら「曲としての完成度」は高いと思うものがいくつかあるが、必ずしもそれが自分の好みとは限らない。
また、Lemon Jamの曲はメンバーの音楽性との兼ね合いもあるし、それにプラスしてリスナー受けもある程度考えなければならないわけで、完全に好き勝手作れるわけではない。
自分の曲だから
身も蓋もない話で、自分の曲は自分が作っているため、自分にとっては意外性もなにもない曲が出来上がる。私は聴いていて「おっ」となる音楽や、今まで聴いたこともないような音楽に惹かれる。
また、自作曲は「夜中に書いたラブレターを翌朝読み返してみると恥ずかしくなる現象」と同じようなことが起こるため、昔書いた曲を聞き返すと恥ずかしくなってしまう。
おわりに
多分、こんなところだろう。
そもそも、自分が好きな音楽って何なのかが書いていてよくわからなくなった。
音楽はコミュニケーションツール的な側面もあると思うが、作曲者にとって自分の曲を聴くというのは「独り言を録音して聴く」ようなものかもしれない。
自分の曲を好きになるときが来るのだろうか。
筆者:齋藤アユム
筆者の音楽活動
Lemon Jam: